一部の市民は「汚染水を飲まされた」として損害賠償を求め、地元政府と水道会社を訴える訴状を提出しようとしたが、裁判所に受理されなかったという。
水と政府への不信が高まる中、対策が取れるのは一部の比較的裕福な人々だけである。4人家族が必要とする飲用水は一カ月で約150リットルとされ、すべてをスーパーなどで購入すれば、約200元(約3400円)もかかり、蘭州市の労働者の月給の1割を超える。
中学生の息子を2人持つ蘭州市の男性は産経新聞社の電話取材に対し「今でも生活が苦しい。政府が本当のことを言っていると思えないが、水道水を飲み続けるしかない」と話している。
内陸部に及ぶしわ寄せ
人口360万人を擁する蘭州市は中国内陸部の工業都市であると同時に、貧しい地域でもある。近年、環境対策条例が厳しくなったため、沿海部で運営ができなくなった工場が蘭州などの内陸部に移ったケースが多い。