ウクライナ・ドネツク州スラビャンスク【拡大】
≪無法状態のドネツク 一般企業や銀行や標的≫
「キエフの政権は国家を略奪した」「もう我慢も限界。決起のときだ」-。親ロシア派勢力は5月1日、ウクライナ東部ドネツク州の州都ドネツク市内にある検察庁を襲撃し新たに占拠。実行部隊のメンバーは興奮状態でまくし立てた。時折起こる「ロシア」コール。覆面姿の若者は「検察官は中央政府の回し者。仲間を立件し、われわれの住民投票を妨害する存在だった」と主張した。ウクライナ最大の工業都市は無法状態と化しつつある。
ドネツク州出身のビクトル・ヤヌコビッチ前大統領(63)から実権を奪った親欧米派の暫定政権に対抗するため、4月6日から東部一帯で始まった親露派勢力による庁舎などの占拠。暫定政権側が強制排除に向けて軍を投入して以降、暴力的な色彩が濃くなっている。
親露派勢力は相次いで警察施設を襲い、自衛のための武器を手にし始めた。社会の治安維持機能がまひする中で、一般企業や銀行なども標的となり、親欧米派議員の撲殺事件やウクライナ第2の都市、ハリコフ市長の暗殺未遂も起きた。