屈辱をかみしめながら、激励の拍手を送る一塁側スタンドに向かって頭を下げる東大ナイン。不名誉な記録を更新したが、失う物は何もない。勝利を信じ、当たって砕けるだけだ=2014年5月3日、東京都新宿区・神宮球場(今井正人撮影)【拡大】
東大も何もしていないわけではない。東大に合格者を出すぐらいのレベルの全国の進学校で、野球部が各地区予選でベスト8に入れるような高校があれば、選手たちに声をかけ、東大野球部入部希望者を募って毎年夏に練習会(体験入部)を実施。さらに希望者には家庭教師の派遣も行い、東大受験をサポートしている。しかし、昨年(2013年)は63人が夏の練習会に参加したが、難関入試を突破して今春入部したのは2人だけだった。
とはいえ、90年近い歴史のリーグに東大の存在は不可欠だ。神宮球場でのプレーに憧れ、最難関の受験を勝ち抜いた選手が甲子園出場組に挑み続ける特異な構図は他に類例がなく、東京六大学野球の大きな魅力である。
1994年に東大が年間8勝した時の主務で、現在、開成高(東京)で監督を務める青木秀憲氏は「うまくなるための努力を続ければ、いずれは結果が出る。東大で高いレベルの選手が育てば、そのノウハウは高校や中学にとっても参考になる」と後輩たちを励ましている。(SANKEI EXPRESS)