≪夫への愛憎半ば 52歳年上の司祭宛て30通に憶測≫
1963年に46歳で暗殺されたジョン・F・ケネディ米大統領の妻だったジャクリーンさん(1929~94年)が、夫に対する率直な気持ちをつづった複数の手書き書簡が5月14日までに見つかった。華やかな女性関係で知られ、ずぬけた野心家だった夫をシェークスピアの戯曲に登場する暴君「マクベス」のようだと罵(ののし)ったかと思えば、暗殺については「むしろ私が命を落とせばよかった」と嘆き悲しむなど、愛憎半ばする複雑な心の内が読める。書簡を送った相手が52歳も年上で米国から4800キロも離れたアイルランドのカトリック司祭だったことから、欧米でさまざまな臆測を呼んでいる。
暴君「マクベス」
5月13日付のアイルランド紙、アイリッシュ・タイムズや米紙ワシントン・ポスト(いずれも電子版)などによると、書簡の送り先はアイルランド・ダブリン在住のカトリック司祭、ジョセフ・レナード氏(1964年に死去)。その数は約30通で、送られた時期は、旅行で当地を訪れたジャクリーンさんが初めて司祭と出会った50年から司祭が亡くなる64年までの14年間、計約130枚に上る。持ち主は明かされていない。