サイトマップ RSS

奈良 興福寺の薪御能 ゆらめく火影 古式ゆかしく (1/3ページ)

2014.5.20 11:40

火影ゆらめく幽玄の世界へと誘う「薪御能(たきぎおのう)」。演目は観世流能「弱法師(よろぼし)」。平安時代から南都(奈良)興福寺を舞台に演じられた薪御能が、各地で行われる薪能(たきぎのう)の原型といわれている。篝火(かがりび)は膝くらいの低い位置に置かれていた=2014年5月17日、奈良県奈良市登大路町の興福寺南大門跡(田中幸美撮影)

火影ゆらめく幽玄の世界へと誘う「薪御能(たきぎおのう)」。演目は観世流能「弱法師(よろぼし)」。平安時代から南都(奈良)興福寺を舞台に演じられた薪御能が、各地で行われる薪能(たきぎのう)の原型といわれている。篝火(かがりび)は膝くらいの低い位置に置かれていた=2014年5月17日、奈良県奈良市登大路町の興福寺南大門跡(田中幸美撮影)【拡大】

  • 火影ゆらめく幽玄の世界、薪御能(たきぎおのう)。バックには興福寺の五重塔が浮かび上がりいにしえへと誘う=2014年5月17日、奈良県奈良市登大路町の興福寺南大門跡(田中幸美撮影)
  • 金春流能「葛城(かつらぎ)」。日が暮れると次第にあたりの喧噪も消え、鳥のさえずりや風の音、鐘の音がさらに幽玄の世界を引き立てる=2014年5月17日夜、奈良県奈良市登大路町の興福寺(田中幸美撮影)
  • 僧兵の衣装を身につけた興福寺衆徒によって行われる「舞台あらため」。敷いた紙を踏みつけて芝生の湿り具合を調べる古式ゆかしき儀式だ=2014年5月17日、奈良県奈良市登大路町の興福寺南大門跡(田中幸美撮影)
  • 能の合間に行われる狂言は、能より若干わかりやすい言葉で演じられる。演目の「魚説法(うおぜっきょう)」はお経の中に魚の名前を盛り込んでさも堂々と唱える修行僧に笑い声が絶えなかった=2014年5月17日、奈良県奈良市登大路町の興福寺南大門跡(田中幸美撮影)
  • 神様に奉納する「御社上(みやしろあが)りの儀」は神殿を背にして行われる演能。奈良と特に縁の深い金春流の一番と決まっている=2014年5月17日、奈良県奈良市春日野町の春日大社若宮神社(田中幸美撮影)
  • 奈良県奈良市

 各地で行われている薪能のルーツは奈良の興福寺にあることをご存じだろうか。新緑の古都を彩る「薪御能(たきぎおのう)」が5月16、17の両日、奈良市の春日大社と興福寺を舞台に行われた。薪に火がつけられ火影がゆらめく中で能の幽玄の世界が広がると、約2000人の観客からため息が漏れた。大和猿楽を源流とする奈良発祥の能楽四座(観世、金春、宝生、金剛)が共演、国内で最も古く伝統ある薪能として知られる。

 17日午前には春日大社の摂社、若宮神社で神様に能を奉納する「御社上(みやしろあが)りの儀」と呼ばれる神事が行われ、金春流能「阿漕(あこぎ)」が披露された。通常、能は神様の鎮座する神殿に向かって奉納されるが、御社上りの儀は神殿に背を向けて行われる珍しい形だ。阿漕は、旅の僧が伊勢の阿漕ケ浦で密漁を犯し海に沈められた漁師の霊から懺悔(ざんげ)の物語を聞く演目だ。

 また、午後5時半からは興福寺南大門跡「般若乃芝(はんにゃのしば)」で「南大門の儀」と呼ばれる薪御能が行われ、演能に先立って興福寺衆徒(僧兵)による古式ゆかしい「舞台あらため」が披露された。

風の音、鳥の声 幽玄世界を演出

産経デジタルサービス

産経アプリスタ

アプリやスマホの情報・レビューが満載。オススメアプリやiPhone・Androidの使いこなし術も楽しめます。

産経オンライン英会話

実践で使える英会話を習得!業界最高峰の講師がサポートします。毎日話せて月5000円《まずは無料体験へ》

サイクリスト

ツール・ド・フランスから自転車通勤、ロードバイク試乗記まで、サイクリングのあらゆる楽しみを届けます。

サンスポ予想王TV

競馬などギャンブルの予想情報を一手にまとめたサイト。充実のレース情報で、勝利馬券をゲットしましょう!

ページ先頭へ