シンセキ氏はオバマ氏にこう述べ、軍の文化では退役軍人病院で起きたような隠蔽(いんぺい)工作はありえないと強調した。
退役軍人省は30万人以上の職員を擁し、連邦政府の中では国防総省に次ぐ第2の大官庁である。予算規模は2009会計年度で約1000億ドル(10兆円)だったのが14会計年度では約1510億ドルに膨れあがり、今後も増大する見通しだという。
オバマ氏はこのほどアフガンからの全面撤退に向けた工程表を発表し、シリア内戦など世界の紛争への新たな介入にも慎重姿勢を示している。戦費負担だけでなく、退役軍人省の問題に象徴される「戦後」負担の重さもその理由の一つなのだろう。退役軍人省が取り組むシステム改革の成功は、米国が世界でこれからも軍事的な役割を果たせるかどうかの判断にも影響を与える。(ワシントン支局 加納宏幸(かのう・ひろゆき)/SANKEI EXPRESS)