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苦しいときこそ笑顔で乗り切る 萩原智子 (2/4ページ)

2014.6.16 15:20

4月の水泳日本選手権の女子100メートル平泳ぎで優勝し2位の鈴木聡美選手(左)と笑顔で握手する渡部香生子(わたなべ・かなこ)選手=2014年4月10日、東京都江東区・辰巳国際水泳場(桐山弘太撮影)

4月の水泳日本選手権の女子100メートル平泳ぎで優勝し2位の鈴木聡美選手(左)と笑顔で握手する渡部香生子(わたなべ・かなこ)選手=2014年4月10日、東京都江東区・辰巳国際水泳場(桐山弘太撮影)【拡大】

  • 【笑顔のアスリート学】萩原智子さん。1980年4月13日、山梨県生まれ。身長178センチの大型スイマーとして、2000年シドニー五輪女子200メートル背泳ぎ4位、女子200メートル個人メドレーで8位入賞。02年の日本選手権で史上初の4冠達成。04年にいったん現役引退し、09年に復帰。子宮内膜症、卵巣嚢腫(のうしゅ)の手術を乗り越え、現在は講演、水泳教室やキャスターなどの仕事をこなす=2007年7月17日(提供写真)

 しかし、その直後、何かを思い出したように「こんにちはっ!」と反応した。高校生アスリートたちは、通り過ぎていたのだが、振り返って笑顔を見せてくれた。

 その笑顔を見て、小学生たちの顔が一気に変化した。大きな声を出して挨拶を交わすことが、いかに気持ちの良いことかを、高校生たちが教えてくれたのだ。1回の挨拶で、こんなにも人は変われるんだと、その場にいた私も驚いた。

 明るい挨拶で活気づく

 「こんにちは」。これだけの言葉のやりとりでも、小学生たちは、目には見えないパワーをもらったような、そんな気分になったことだろう。

 人間が発する一言一言で、元気になったり、自信になったり、優しくなれたり、寂しくなってしまったりと、まさに「一喜一憂」する。スポーツの現場に、いつも元気な笑顔と明るい挨拶があふれ、活気づくことで、より高いパフォーマンスを発揮できるようになる-。私はそう信じている。

 すがすがしい表情と元気な挨拶。言葉と表情は、つながっているとも感じている。私の尊敬する指導者の一人から、「心は顔を作り、顔は心をあらわす」という言葉をかけてもらったことがある。明るく元気な表情をしているときは、心も豊かであり充実している。心が豊かなときは、表情も明るく元気になれる。当たり前のことなのだが、とても大切で、素晴らしい相互関係だと思う。

顔は心の鏡、心は顔の鏡

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