4月の水泳日本選手権の女子100メートル平泳ぎで優勝し2位の鈴木聡美選手(左)と笑顔で握手する渡部香生子(わたなべ・かなこ)選手=2014年4月10日、東京都江東区・辰巳国際水泳場(桐山弘太撮影)【拡大】
顔は心の鏡、心は顔の鏡
4月に行われた競泳の日本選手権では、「心は顔を作り、顔は心をあらわす」を感じさせてくれた選手がいた。100メートルと200メートルの女子平泳ぎ、そして200メートル女子個人メドレーで3冠を達成した17歳の渡部香生子(わたなべ・かなこ)選手(JSS立石)だ。
彼女は今季、「笑顔」をキーワードに、精神的に大きく成長した。
以前の渡部選手は、練習や試合などで苦しいことがあると、心の中がそのまま顔の表情に出てしまっていた。そして、練習にムラが出てしまい、集中力も散漫になってしまうところがあったそうだ。そんなとき、指導者がコミュニケーションをとり、「つらい時こそ、笑顔でいよう」と話したところ、徐々に効果が表れたという。練習でも試合でも、表情が明るくなり、前向きに取り組めるようになったのだ。