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歴代王が眠る世界遺産の街 デンマーク・ロスキレ (2/3ページ)

2014.6.22 15:55

  • デンマーク・ロスキレ

 ひつぎを目の前で鑑賞

 伝説によれば、大聖堂は西暦980年代にデンマークのハラルド青歯王を葬る教会として建設された。1020年には司教座が置かれ、大聖堂となった。当初は木造だったが、12世紀ごろにレンガ造りとなった。これ以降、北欧ではレンガを使ったゴシック様式が広まって行った。

 15世紀からは、歴代の王や王妃が葬られるようになる。聖堂内には現在、39人の王や王妃のひつぎが所狭しと置かれている。最初からこれだけのひつぎを置くことが想定されていたわけではないため、両脇に部屋の増築が繰り返されてきた。

 堂内の祭壇真裏には、14~15世紀にかけてスウェーデンとノルウェーを支配下におき、デンマークを北欧の盟主に仕立て上げたマルグレーテ1世女王(1353~1412年)のひつぎが堂々と置かれている。一方、建築王とも称され、歴代でも名君と称されるクリスチャン4世(1577~1648年)のひつぎは、他の王や王妃のひつぎと並んで脇の部屋に置かれ、目の前にすることができる。荘厳な雰囲気の中に、日本では考えられない高貴なものへの身近さを感じる場所である。

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