新しい労働時間制度のイメージ=2014年6月22日現在、※ホワイトカラー・エグゼンプションの対象者=職務範囲が明確で高い職業能力【拡大】
政府は、働いた時間ではなく成果で賃金が決まる新たな労働時間制度を導入する方針です。
Q 具体的には
A 労働時間の配分は自己の裁量に任される代わりに、どれだけ働いても残業代や深夜・休日の割増賃金が支払われない制度で、賃金は仕事の成果をどれだけ上げたかによって決まります。米国では「ホワイトカラー・エグゼンプション」と呼ばれています。「少なくとも年収1000万円以上」と「職務の範囲が明確で高度な職業能力を持つ」の2要件を満たす労働者に限定しました。
Q 今の制度との違いは
A 労働基準法は職種や仕事の内容にかかわらず、労働時間の上限を原則として1日8時間、週40時間と定め、これを超えると残業代などの支払いを企業に義務付けています。新たな制度の対象者になると、この労働時間規制の適用から外れます。ただし、一定の権限を持つ管理職は現行法でも適用を除外されており、新制度の対象にはなりません。