16人のFOMC参加者による15年末の政策金利予想の中央値は1.125%で、3月時点の1.0%からやや上昇した。FOMC開催ごとに政策金利を0.25%分ずつ引き上げることを想定すれば、利上げの開始時期は市場が想定していた15年後半ではなく、前半に前倒しされる可能性があることを示唆するものだ。
3月の初記者会見で利上げ時期を示唆したとして市場の混乱を招いたイエレン氏は、「金融緩和縮小のペースは雇用や物価の見通しにかかっている」「利上げ開始時期についての機械的な方程式はない」などと慎重な発言を繰り返しているが、今後も市場はFRBの対応に神経を尖らせることになりそうだ。(ワシントン支局 小雲規生(こくも・のりお)/SANKEI EXPRESS)