都議会でのやじ問題で、塩村文夏(しおむら・あやか)都議(左)に謝罪する鈴木章浩(あきひろ)議員=2014年6月23日、東京都新宿区の都議会議事堂(大里直也撮影)【拡大】
【メディアと社会】
サッカーのワールドカップ(W杯)ブラジル大会が始まり、日本のメディアはそのまま大会終了までW杯一色になるかと思っていたら、6月18日の東京都議会でみんなの党の女性議員の質問中に、セクハラともとれるやじが飛んだ問題が、メディアのもう一つの主役に躍り出た。
報道によれば、晩婚化・晩産化・不妊治療などを取り上げ、少子高齢化問題への都政の対応について質問していたみんなの党の塩村文夏(あやか)氏(35)に「早く結婚した方がいい」「産めないのか」といったヤジが最大会派の自民党の席の方向から相次いだ。しかも、議会を仕切る吉野利明議長はそれを注意せず、都民の顔である舛添(ますぞえ)要一知事も笑って聞いていたという。
W杯についてはサムライブルーの日本チームが勝っても負けても私たち視聴者は歓喜したり、失望したりと純粋に楽しめばいいし、事実そうなっている。もちろん、その盛り上がりのあおりで、将来の日本を決める大切な問題についての報道が少なくなっているのは問題ではるあるが。