≪中堅は参入計画なし インフラの整備注視≫
トヨタ自動車が来年3月までに発売すると発表したFCVはホンダや日産自動車も市販化を急いでいる。一方、富士重工業をはじめとする中堅メーカーは、ハイブリッド車(HV)など既存の環境技術を磨く方針で当面の参入計画はなく、燃料電池車の市場が大きく広がる時期は見通しにくい。
高い技術力と莫大な資金
水素と酸素を反応させて発電し、モーターを回す燃料電池車は「小さな化学プラントを積んだ車」とも呼ばれる。開発には高い技術力と莫大(ばくだい)な資金が欠かせない。
トヨタなど国内大手3社も単独開発は容易ではなく、欧州や米国の大手と提携している。中堅メーカーが独自開発に乗り出すのはさらに難しく「わが社(の規模)では難しい」(富士重工の吉永泰之社長)との声も上がる。
中堅各社が力を入れるのは既存技術の改良だ。マツダは従来型エンジンの軽量化などで燃費性能を向上させている。スズキは軽自動車の低燃費化に取り組んでいるほか、HVに近く再参入する方針だ。昨年初めてHVを発売した富士重工は米国で2017年ごろにプラグインハイブリッド車(PHV)も投入する計画だ。