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【だから人間は滅びない-天童荒太、つなげる現場へ-】(7-2) 自然は財産 都会の人に「幸せ」提供 (2/3ページ)

2014.6.28 11:10

1991年から2005年に四賀村(しがむら)が松本市に合併されるまで村長を務めた中島学さん。現在、農事組合法人「会田共同養鶏組合」会長理事=2014年、長野県松本市(緑川真実さん撮影)

1991年から2005年に四賀村(しがむら)が松本市に合併されるまで村長を務めた中島学さん。現在、農事組合法人「会田共同養鶏組合」会長理事=2014年、長野県松本市(緑川真実さん撮影)【拡大】

  • 各ラウベの間には豊かな木々が。集落の中を歩くだけでもハイキング気分=2014年、長野県松本市・四賀クラインガルテン(緑川真実さん撮影)
  • 長野県松本市・滞在型市民農園「四賀クラインガルテン」

 そこでお手本にしたのがドイツです。ドイツのクラインガルテンは電気も水道もない。バケツで水をくみにいく。重いけれども、その一滴一滴が命をはぐくむのだと学ぶ。蛇口をひねって水が出てくるのでは、ありがたみが分かりませんよね。

 それを日本でやろうとしたら、これほど最適な場所はない。ここでは利用者確保のためやむを得ず電気と水道をひきましたが、最低限にしてくださいとガルテナーにはお願いしている。せっかくここに来て、テレビをずっと見ているのではもったいない。今自分がここにいる意味はなんだろう、これからどこにいくんだろうと、どんどん内に問いかける。そういう場所にしてほしい。

 農地法、予算の壁

 天童 初めてクラインガルテンを知ったのは何がきっかけだったのですか。

 中島 もともと、村議会の視察などでヨーロッパへ行く機会があったのですが、クラインガルテンとの出会いはイタリアでした。ローマからナポリへ行く途中、高速バスから遠くに小さな小屋が集まっているのが見えた。ローマに帰ってきて、どうしても気になって、自分でタクシーで行ってみたんです。「貧民窟かな」と思っていたら、とんでもない。クラインガルテンでした。本当に豊かな生活がそこにあった。

日本の豊かさの概念で貧民窟だと思って行ったら…

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