世界最大の会員制交流サイト(SNS)米フェイスブック(FB)が、68万9000人の利用者を対象に、投稿内容によって利用者の感情がどのように変化するかを調べる秘密実験を行っていたことが6月30日までに分かった。
実験では友人やファンページの投稿を表示する「ニュースフィード」を細工し、利用者の感情を恣意(しい)的に操作していた。FB側は謝罪したが、倫理的な問題はなく実験データも厳密に保管していると主張。しかし利用者や欧米メディアは「FBにとってわれわれは実験室のラットである」(豪紙オーストラリアン・フィナンシャル・レビュー)などと非難している。
「積極的」「悲観的」伝染
実験はFBの研究者アダム・クレイマー氏のほか、米コーネル大学と米カリフォルニア大学サンフランシスコ校の研究者が2012年1月に1週間にわたって実施した。