「球威は昔ほどないが、打者の懐を突く攻撃的な投球をみてほしい。右のスペシャリストとして自分の力を示したい」
6月25日、兵庫県西宮市の阪神球団事務所で新天地での誓いをこんなふうに述べた。会見に同席してくれた中村勝広ゼネラルマネジャーからは「数々の修羅場をくぐり抜けてきた百戦錬磨。チーム巻き返しのために大いに貢献してほしい」と期待の言葉をもらった。チームは優勝を狙っている。そこに力添えをしたい。そんな思いでタテジマのユニホームに袖を通した。
日本ハムをフリーエージェント(FA)になり、たとえマイナーで終わったとしても米国の野球を経験したかった。そんな決意で海を渡ったのが2011年だった。そのとき、一つの決意をした。「アメリカでユニホームを脱ごう」と。つまりは引退。もう日本球界に戻ってくるつもりはなかった。
昨季途中から在籍したヤンキースの招待選手として今春のメジャーキャンプに参加。オープン戦は7試合で防御率1.13点と手応えがあったが、開幕は3Aで迎えることになった。実のところは予想通りだった。勝負は故障者が出たときにバックアップ要員として呼ばれるか。そのための準備をマイナーで積むつもりだった。