【尼さんの徒然説法】
すっかり深い緑色に染まった山々。その中にひときわ目立つ真っ白な山ユリが咲いています。二十数年前にこの地に来たころたくさん咲いていた山ユリも今では激減し希少なものとなってしまいました。「今年も咲いてくれたね」と声をかけると、返事をするようにふわっと芳香を漂わせる山ユリ。誇らしげに咲く大輪の花は、凛(りん)として生きることを私たち人間に教えているのかもしれません。
先月(5月)伊勢神宮に行って参りました。式年遷宮の翌年ということもあるからでしょうか。平日にもかかわらず多くの方が参拝に訪れていました。
今から約2000年前、第11代垂仁(すいにん)天皇の皇女倭姫(やまとひめ、日本武尊(やまとたけるのみこと)の叔母)が、天照大神が御鎮まりになるのに最もふさわしい場所を求め諸国を巡られました。そして伊勢にたどり着かれたとき「都から遠く離れた地ですが、私はこの美しい国に鎮まりましょう」と天照大神のご神託を受けお祀(まつ)りしたことが伊勢神宮の始まりといわれています。