台風8号は7月9日、東シナ海を北上し、進路を東寄りに変えながら九州に接近した。沖縄では、読谷村で1時間に96.5ミリの猛烈な雨を記録。気象庁は未明、沖縄本島地方への大雨、暴風、波浪の特別警報を解除したが、朝に大雨の特別警報を再び発表した。
沖縄県によると、那覇市の安謝川(あじゃがわ)が氾濫し、車が水没。恩納村(おんなそん)で道路ののり面が崩れ通行止めとなるなど各地で被害をもたらした。午後に雨量が減少し、本島南部の一部地域は再び特別警報を解除されたが、特別警報の再発表について、気象庁は「これだけの雨になるとは予想できなかった」と説明した。
雨は各地で強まっており、長野県南木曽町では大雨の影響とみられる土砂崩れが発生。4人が土石流に巻き込まれたとみられ、男児1人が死亡した。
九州でも、大分市で信号待ちの女性(77)が風で転倒して骨折の疑いなど4人が負傷。新潟県佐渡市では、1時間の雨量が60ミリを超え、50年に1度の記録的な大雨となった。