南米チリで4月1日午後8時46分(日本時間2日午前8時46分)ごろ、太平洋沖を震源とするマグニチュード(M)8.2の地震が発生した。チリ沿岸部には最大2メートル超の津波も到達した。ロイター通信によると、チリの内相は6人が死亡したことを明らかにした。土砂崩れで道路が寸断された地域もあった。
米地質調査所(USGS)によると、震源は北部イキケの北西約95キロで、震源の深さは約20キロ。チリ北部では小規模地震が続いていた。チリ政府はイキケで2メートル55センチの津波が観測されたことを明らかにした。
震源に近い地域の住民らは高台へ移動し、2日未明(現地時間)の時点でも避難を続けている。街には警察車両や救急車が出動し、被害の把握に努めている。
隣国ペルーの気象当局も地震発生直後に津波警報を発令、近隣住民に避難を呼び掛けたほか、中南米の太平洋側の国々は住民に津波に対する注意を促した。
USGSは当初、地震の規模をM8.0と発表したが、その後にM8.2に上方修正した。チリでは2010年2月にもM8.8の地震で津波が発生。数百人が死亡している。(ロサンゼルス 中村将/SANKEI EXPRESS)