自分一人で戦っている感じ
1カ月余りに及んだ撮影で、日本人女優は自分のみ。現地の言葉が分からず、英語とジェスチャーで共演者やスタッフと意思疎通した。「マネジャーなしで2週間過ごして、まるで自分一人で戦っている感じでした」。夜間は1人で歓楽街を歩き、飲食店でご飯を食べたり、長距離のサイクリングでパンパンに張ってしまった足をほぐそうと、マッサージ店にも顔を出した。「藍子はこんな場所を歩いたのかな」「たぶんこんな店にも行ったのだろうな」と、自分の分身ともいえた藍子に思いをめぐらせ、役作りの参考にもした。
5月に27歳になった黒川は、苦労を買って出た本作の撮影を終えることができたからといって、到底、すぐに理想の自分に近づけたとは思っていない。「少しずつ、いい意味で自尊心を育んでいきたいです。それが27歳となった私の課題です」。なんと、8月2日公開の主演作「ドライブイン蒲生」では眉毛をそり落とし、見事なヤンキー姿を披露したとか…。7月12日から全国順次公開。(文:高橋天地(たかくに)/撮影:大山実/SANKEI EXPRESS)