こころの門,2014.(提供写真)。(C)Jean-Michel_Othoniel/ADAGP,Paris&JASPAR_Tokyo,2014.Courtesy_Galerie_Perrotin【拡大】
ある種の存在感に
現時点のイメージでは、シラカバの幹がチャペルの外にも中にも並び、地面に生えているコケも、建物の内外につながっている。「中と外がどれだけ溶け合えるのか。何かと何かを分けるのを超えたい。それを世界に対するメッセージにしたい」と宣言した。
日本建築は、自然の景観や風を取り込んだものも多いが、隈氏は「地面より一段高くなっている床も地面とつながるようにしたい」と斬新な工法に挑戦する。
オトニエル、隈両氏が最後に意気投合したのは、「作品の後ろで、作者は消えてしまうべきだ」という考え方。隈氏は「作者2人が軽井沢の自然の中で消えることが、ある種の存在感につながる」と締めくくった。
「DNA」常設展も
軽井沢ニューアートミュージアムでは、今月(7月)11日から来年6月29日まで、常設展「ジャン=ミシェル オトニエル『愛の遺伝子展“DNA of Love”』」も開かれている。