金融政策決定会合後、記者会見する日銀の黒田東彦(はるひこ)総裁=2014年7月15日午後、東京都中央区(宮崎裕士撮影)【拡大】
日銀は7月15日、金融政策決定会合を開き、2014年度の実質国内総生産(GDP)成長率見通しを、従来の1.1%から1.0%にわずかに引き下げた。ただ、景気の基調判断は「緩やかな回復を続けている」とし、10カ月連続で据え置いた。黒田東彦(はるひこ)総裁(69)は会合後の記者会見で物価上昇率の見通しについて、「1%を割る可能性はない」と明言し、目標達成に自信を示した。
会合では、昨年(2013年)4月に導入した大規模な金融緩和の継続を全員一致で決めた。併せて4月にまとめた、経済や物価の見通しを示す「経済・物価情勢の展望(展望リポート)」に修正が必要かを検証した。
物価の先行きについては、円安による物価の押し上げ効果は弱まるが、人手不足に伴う賃金引き上げなどで物価上昇は続くと判断。消費税率引き上げ前の駆け込み需要に伴う反動減の影響は「次第に和らいでいく」とし、15年度ごろに2%に達するとしたこれまでの見通しを据え置いた。
会見で黒田総裁は、物価は「当面は1%台前半で推移し、今年度後半に次第に加速する。1%台を割ることはない」と述べた。黒田総裁は6月下旬の講演会で、「いったん1%近傍まで縮小する」と発言。「1%割れもあり得る」という市場の臆測を打ち消した形だ。