1996年度に比べた税収の増減額=1997年度~2014年度。※2011年度までは一般会計分、12年度以降は復興特別所得税と復興特別法人税を合算(データ:財務省統計)【拡大】
97年の教訓生かせるか
今回の増税後の消費の落ち込みや実質収入の減少、鉱工業の出荷の減少や在庫の増加傾向は1997年度の消費増税後をかなり上回っている。アナリストの片岡剛士三菱UFJリサーチ&コンサルティング主任研究員は、消費税増税後の景気回復過程は「L字型」を示すと指摘した。つまり、需要は落ち込んだまま停滞を続け、来年以降にも及ぶ可能性があるという。97年増税の場合は98年以降の慢性デフレを招いてしまった。
グラフは増税前の96年度と比べて税収がどうなったかを示している。所得税収と法人税収は大きく落ち込み、その減収分が消費税増収分をはるかに超えて財政が悪化して、現在に至る。全体の税収が増えたのは97年度だけだが、それでも消費税以外の税収は減っている。98年度からはデフレ局面に入り、消費税を含む全体の税収は96年度を下回り続けている。増税で財政は健全化するどころか、悪化しっぱなしである。