販売価格が3000万円以上もする車を運転するのはさすがに緊張した。観音開きのドアを開け、運転席に身を沈めてスタートボタンを押すと、6.6リットルV12気筒エンジンが静かに始動。電子制御の8速オートマチックトランスミッションと最高出力632馬力のパワーで、大きな車体が軽々と動く。不思議なほどの安心感に包まれた。
ヒツジが草をはむ牧草地帯のワインディングロードでアクセルを踏み込むと、からだが突然シートに押しつけられた。
ロケットブースター付きの空飛ぶ絨毯(じゅうたん)に乗っているような加速と浮遊感である。人工衛星からの情報で先の進路に合わせて最適なギアを自動で選択する新技術が、ドライバーのストレスを最小限にするそうだ。
このほかにも臨場感ある音楽を楽しめる音響や高速無線インターネット接続などのハイテク技術を導入。ユニークなデザインと英国の伝統的な職人技とを融合させることで、新たな顧客層を開拓しようという強い意思が、車から伝わってきた。