5月末に斎藤理玖ちゃん=死亡当時(5)=の白骨遺体が発見されたアパートの部屋の前に備えられた花やお菓子。2008年春には小学校にも入学しなかったのに発見できなかった児童相談所などの対応が問題となった=2014年6月23日、神奈川県厚木市(岩崎雅子撮影)【拡大】
午前9時半、神奈川県内の児相職員が団地の一室に向かった。20代の母親と2人暮らしの女児(4)は2年前、体から異臭を発していたのを不審に感じた保育園から児相に通告された。母親にはわずかなアルバイト収入しかなく、光熱費も払えなかった。児相は育児放棄として女児を約2カ月間、一時保護していた。
悪臭と散乱するゴミ
部屋への記者の同行は許されなかったが、職員によると、この日も部屋に入ると悪臭が鼻を突き、服が入ったポリ袋が散らばっていた。約50分間、職員は冷蔵庫に食べ物があるかを確認し、生活状況の相談に乗った。児相の支援で生活保護を受け「ごみ屋敷」は少しずつ改善。母親は精神障害が疑われ、障害者手帳がもらえれば掃除を公費負担でヘルパーに頼めるため、生活環境がもっと良くなるはずだが、母親は医師の診断を受けることを拒否している。職員は、子供のためにもっとしてあげたいが、できない現実を前に「葛藤している」とつぶやいた。