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中国の言論統制は意外と緩い 渡辺武達 (4/4ページ)

2014.8.6 10:25

 これは彼が紅白歌合戦に最初に出場した90年に初めて世に出たメッセージソングで、イラクのクウェート侵攻問題を彼なりに解決しようと、「俺の祖国 日本よ!どうかアメリカに溶けないでくれ!」「ゴルバチョフもフセインもブッシュも海部さんも お暇なら 明日俺の家に遊びにきてくれねえか!」と歌った。NHKの番組では、その部分が変えて歌い、画面の字幕は「プーチン オバマに周さん 朴さん 金さん 安倍さん!」となっていた。ロシア大統領、アメリカ大統領、韓国大統領、北朝鮮第一書記はすぐわかったのが、「周さん」には戸惑った。だが、脈絡からいえば、これは「習近平国家主席」のことだろう。これが中国であれば、この字幕の責任者は相当な処罰を受け、下手すれば懲役になる。

 中国の新聞記者は、国家新聞局の免許制でまったく自由がないといわれるが、実際には政府の根幹方針に触れる部分は厳格な統制を受けるが、その他はユルユルだ。「一国二制度」の象徴である香港のメディアも、娯楽番組では自由が許されているが、北京政府批判は統制される。一方、日本では政府批判は統制されないが、市場自由主義批判はタブーとなっている。(同志社大学社会学部教授 渡辺武達(わたなべ・たけさと)/SANKEI EXPRESS

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