1カ月で延べ343万人の観客を集めたサッカーW杯が終わり、ブラジルとリオデジャネイロ市はいよいよ五輪の準備を加速させる。8月28日に4万5000人のボランティアのプログラムをスタート。9月以降にマスコットやスローガンを発表し、12月には総数700万枚の入場券販売も開始する。
競技会場は4地区に分散し、市西部のバーラ地区がメーン会場の五輪公園となる。体操や水泳、柔道のほか五輪復帰のゴルフなどを実施。市中心部のマラカナン地区は開閉会式やサッカー決勝を行うマラカナン競技場や、陸上を開催する五輪スタジアムが世界中のファンを待つ。世界的に有名なビーチが広がる市東部のコパカバーナ地区はセーリングやビーチバレーが行われ、市北部のデオドロ地区では7人制ラグビーや射撃を実施する。
2007年の米大陸の国際総合大会、パンアメリカン大会で使用した既存施設が多く、パエス市長は「(無用の長物を意味する)“白い巨象”は残さない」とアピール。地下鉄や路面電車など大規模な都市インフラ整備を含めた総経費は367億レアル(約1兆7000億円)とW杯以上に巨額だ。