フランスとブラジル。一見関係なさそうだが、音楽的には意外にも共通項が多い。例えば、ボサノバの創始者である作曲家アントニオ・カルロス・ジョビンは、ドビュッシーなどフランス印象派の影響を受けたそうだ。また、フランス人歌手ピエール・バルーは1960年代に映画「男と女」でサンバを歌ってブレークした。両国ともアコーディオンを使う音楽は多いし、言語も違うのに行き来するミュージシャンも多数いる。今回はそんな関係を象徴する2組のアーティストを紹介したい。
響きが美しい言語
最初は、ベテランのトリオ・エスペランサ。60年代のリオで活躍したコーラスグループで、3姉妹で構成されている。彼女たちの息の合った美しいハーモニーは、ボサノバ全盛期に多くのアーティストをサポートしてきた。そして、ブラジル録音のためにやってきたポール・モーリアに見初められ、彼のレコーディングやワールドツアーに参加。そのことをきっかけに、20年前からフランスを拠点に活動を続けている。