こうした事態が長引けば、利払いを受けられない債権者は何らかの対応をとらざるを得ない。債権者には、デフォルトが認定された場合に債務の即時完済を求める権利があり、この権利が行使されればアルゼンチンは数百億ドル単位の返済を求められる。事態の長期化懸念を受けて、アルゼンチンのブラックマーケットでは(8月)13日、ペソの対ドルレートが1ドル=13.15ペソまで下落し、デフォルト後の最安値を付けた。
通貨の下落は、アルゼンチン国内での物価や金利の上昇を招く要因で、国民生活に大きな影響を及ぼしかねない事態だ。フェルナンデス氏は現段階では国民の支持を受けているが、経済状況が悪化した場合には、ヘッジファンドへの全額返済に応じざるを得なくなる場面も出てくることも想定される。
アルゼンチン国債のデフォルト問題はそれぞれの思惑が複雑にからみあっており、事態の進展にはしばらく時間がかかりそうだ。(ワシントン支局 小雲規生(こくも・のりお)/SANKEI EXPRESS)