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夏の全国高校野球 判断狂わせた甲子園の魔物 (2/4ページ)

2014.8.20 12:30

背番号4。山根翔希の送球が一塁に向かった瞬間、市和歌山の敗退が決まった=2014年8月13日、兵庫県西宮市・甲子園球場(中島信生撮影)

背番号4。山根翔希の送球が一塁に向かった瞬間、市和歌山の敗退が決まった=2014年8月13日、兵庫県西宮市・甲子園球場(中島信生撮影)【拡大】

  • 整列して鹿屋(かのや)中央の校歌を聴く間も、山根翔希(右から5番目)は顔を上げることができない=2014年8月13日、兵庫県西宮市・甲子園球場(松永渉平撮影)
  • 山根翔希(右)は三回、山口晟吾の二塁打で本塁を突いたが、惜しくもタッチアウトに=2014年8月13日、兵庫県西宮市・甲子園球場(共同)
  • ホームに滑り込む大田豪(右)。このときまだ、「サヨナラ」を知らない=2014年8月13日、兵庫県西宮市・甲子園球場(松永渉平撮影)
  • 全身から力が抜け、半田真一監督(左)に抱えられるように山根翔希(右)は球場を後にした=2014年8月13日、兵庫県西宮市・甲子園球場(松永渉平撮影)

 湿ったグラウンドで2バウンド目が思ったより沈む。グラブが上から打球を追い、わずかに体勢が崩れた。ホームは間に合わないかもしれない。一塁走者はすでに自分の背中を通過し、前進守備からの反転では二塁送球も間に合わない。

 名手ゆえの本能か、魔が差したか。体はホームに向かって前進を続けながら、体をひねって一塁へ投げた。だが、打者走者は試合の行方に関係しない。

 ホームに滑り込んだ太田は自身がサヨナラの走者となったことに気づかなかった。一目散にホームを目指し、振り返れば一塁手がミットにボールを収めている。併殺が完成したのか。まさか二塁手が直接一塁に投げたとは思いもしない。駆け寄るチームメートの笑顔で、試合終了を知った。

 山根は一塁へ投げた瞬間、自らの重大なミスに気づいたという。そのままグラウンドに崩れ落ちた。残酷な光景だった。

 ≪君のせいじゃない もう泣くな≫

 ボールが手を離れた瞬間、市和歌山の二塁手、山根翔希は「あっ」と気づいたのだという。打者を打ち取っても、三塁走者がホームに帰ればサヨナラゲーム。そのままグラウンドに両手をつき泣き崩れた山根に、十二回まで1人で投げた主将の赤尾が声をかけた。

バウンドが変わって捕り損ね、頭が真っ白に…

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