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夏の全国高校野球 判断狂わせた甲子園の魔物 (4/4ページ)

2014.8.20 12:30

背番号4。山根翔希の送球が一塁に向かった瞬間、市和歌山の敗退が決まった=2014年8月13日、兵庫県西宮市・甲子園球場(中島信生撮影)

背番号4。山根翔希の送球が一塁に向かった瞬間、市和歌山の敗退が決まった=2014年8月13日、兵庫県西宮市・甲子園球場(中島信生撮影)【拡大】

  • 整列して鹿屋(かのや)中央の校歌を聴く間も、山根翔希(右から5番目)は顔を上げることができない=2014年8月13日、兵庫県西宮市・甲子園球場(松永渉平撮影)
  • 山根翔希(右)は三回、山口晟吾の二塁打で本塁を突いたが、惜しくもタッチアウトに=2014年8月13日、兵庫県西宮市・甲子園球場(共同)
  • ホームに滑り込む大田豪(右)。このときまだ、「サヨナラ」を知らない=2014年8月13日、兵庫県西宮市・甲子園球場(松永渉平撮影)
  • 全身から力が抜け、半田真一監督(左)に抱えられるように山根翔希(右)は球場を後にした=2014年8月13日、兵庫県西宮市・甲子園球場(松永渉平撮影)

 捕手の田中は「ホーム」と叫んでいた。遊撃の西山は二塁ベースに入っていた。山根には本塁へ向かう三塁走者が見えていた。皆、やるべきことはやっていた。ただ、ほんの少しのイレギュラーバウンドと、4万6000大観衆の熱気が、名手の判断を一瞬、狂わせた。

 山根は「歓声がすごかった。球場全体が敵のように向かってくるみたいに感じた。想定を超える場所でした」と話した。それが甲子園の魔物の正体なのだろう。

 主将の山根は「あいつの守備に何度も助けられてきた。あいつで終わったなら仕方がない」と語った。

 「甲子園の怖さを感じた」と話した半田監督も「山根はうちの守備の要。県大会では助けてもらった。最後はこうなったが、彼を褒めてやりたい」と語った。

 誰も君のせいにはしていない。もう泣くな、山根選手。(EX編集長/撮影:中島信生、松永渉平/SANKEI EXPRESS

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