地方では拠点の大都市に人口が集中する傾向があるが、大規模な土石流で被害を受けた広島市の新興住宅地のような悲劇も起きる。人が長い間暮らしてきた伝統ある集落の多くは、先祖代々から引き継がれた安全策に守られているというのに、空き家だらけ。対照的に、山すそを新しく切り開いて、突如、自然の猛威になすすべもないとは、何と言うミスマッチか。
現役世代と一緒に
筆者故郷の旧市街地区では、大阪での大会社エリート・キャリアに見切りを付けた40歳の地元出身者のK君が、奥さんと子供2人を連れて、古家を改造して移り住んだばかりだ。オフィス兼用とし、起業コンサルタントとして企業の育成プロジェクトに励んでいる。