ガザでは子供を含む2100人以上が亡くなり、自宅を失い避難所生活を余儀なくされている住民も多い。犠牲の大きさを考えると、現時点で手にしたものは大きいとはいえない。それでも、一時停戦を繰り返す中での交渉で「成果」が挙がらず、ハマスは圧倒的な軍事力を誇るイスラエルから大幅な譲歩を引き出すことはできないと判断した。
高まる存在感
ガザ戦闘で、イスラエルとの和平交渉の当事者、パレスチナ自治政府のアッバス議長の出番はほとんどなかった。
アラファト前議長の死後、06年にパレスチナ評議会(議会)選で第1党となったハマスは政治勢力として大きな影響力を持つ。今年4月にはアッバス議長と暫定統一政府の発足を目指すことで合意。議長はイスラエルの反発があってもパレスチナの結束を選択した。
イスラエル側にとっても、アラファト時代のように自爆テロで和平交渉を妨害する存在としてハマスに対応するだけでは済まなくなっている。ネタニヤフ首相は「ハマスは和平交渉の相手ではない」との立場を貫いているが、軍事的にも政治的にも存在感を増したハマスへの対処が政権内で議論となる可能性はある。(共同/SANKEI EXPRESS)