糸の調子で顔立ちに味わいも
中でも「百鬼夜行」シリーズの妖怪和片は人気が高い。堀場さんは、室町~江戸時代の絵師が、夜な夜な洛中をそぞろ歩く化け物を描いた「百鬼夜行図(絵巻)」など、妖怪に関する古い資料を参考にして「これは」と目に留まった妖怪を選抜し、オリジナルのデザインで和片に。100の妖怪がある。古い絵の妖怪は表情などがおどろおどろしいが「そのままではグロテスクな感じになるので、怖さはほんのりと残しつつ、ユニークで親しみの持てる表情にしました」と堀場さん。加えて、刺?する機械の糸の調子で、描線がゆらぎ、それが輪郭や顔立ちに素朴な味わいを生む。「刺?で描くという制約ならでは。元の図柄は同じでも、いろんな表情の和片ができてきます」という。
色使いもポップだ。桃色、水色はパステル調で、黄緑や黄色には蛍光色も採用。さらに蓄光機能のある白い糸を使い、暗闇で白い部分があやしく光るという仕掛けもある。「シャツの胸元などにワンポイントとしてあしらったり、和装の足袋につけたり。中には何個も使ってオリジナルの物語を表現して楽しむ方もいる」という。