【Fashion Addict】
クールジャパンのかけ声のもと、海外向けの文化発信が盛んになっている。そんな中、日本のファッションデザイナーたちは世界市場への発信拠点として、シンガポールに注目している。5月、シンガポールでのファッションイベントでコレクションを披露した日本人デザイナーたちの情熱と世界からの反響を、「The STYLE INSIGHT」の編集長で、ファッションジャーナリストの近藤陽子氏がリポートする。
赤道に近い都市国家、シンガポールはとにかく暑い。だから昼間は、Tシャツにホットパンツといったカジュアルな装いの若者たちが街にあふれる。やがて日が暮れ、涼しくなると女性たちはドレスに着替え、街に繰り出す。
そんなシンガポールが、今、本気でアジアのファッションのセンターポジションを狙っている。その中心的な取り組みの一つが、5月中旬に開催されたイベント「アジア・ファッション・エクスチェンジ」だ。2010年から年に1度、約1週間にわたりランウェイショーや展示会などを開いている。