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公共放送に課せられた役割 渡辺武達 (2/4ページ)

2014.9.3 11:05

8月27日に都内で開かれた第7回世界公共放送研究者会議で挨拶するNHKの籾井勝人(もみい・かつと)会長=2014年(提供写真)

8月27日に都内で開かれた第7回世界公共放送研究者会議で挨拶するNHKの籾井勝人(もみい・かつと)会長=2014年(提供写真)【拡大】

 準備委員会は現代の公共放送が直面している境界を越える問題もしくは現象として、(1)国益思考(2)ソーシャルメディアの勃興(3)メディアへの市民参加(4)職業ジャーナリストと市民ジャーナリストの融合(5)公共メディアの概念と制度的変容(6)時代の要請に応えられる番組制作と技術開発(7)防災・減災活動への協力などを取り上げ、分科会で報告に基づき、活発な議論が展開された。

 ただ、率直にいえば残された課題もあった。まず、27日の全体会議の冒頭、何かと物議を醸しているNHKの籾井勝人(もみい・かつと)氏が歓迎挨拶で「NHKは公共放送であり、外部のいかなる勢力にも影響されない」と述べたが、実際の彼の言動には疑問もある。本来ならばここでは、放送法にある通り、「放送に携わる者の職責を明らかにすることによって、放送が健全な民主主義の発達に資する」とも言うべきではなかったか。

 同時にRIPE会議自体にも限界らしきものが見えてきた。その第1は、公共性についての議論が、抽象的なプロセスの問題としてだけ捉えられ、どういう話題をどのような切り口で扱うかといった具体的な議論が希薄であった。そのため、たとえば中国、韓国、日本からの参加者がいて、日本で開催されているにもかかわらず、「歴史問題」をどう報じるべきかについて真剣な議論にならなかった。

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