8月27日に都内で開かれた第7回世界公共放送研究者会議で挨拶するNHKの籾井勝人(もみい・かつと)会長=2014年(提供写真)【拡大】
韓国で起きた多くの命が失われたフェリー沈没事故が起きた際の大統領と動静をメディアがそれを追求するのは当然だろう。日本でも、昨年1月に東京電力福島第1原発で汚染水漏れのトラブルが発生した際、石原伸晃(のぶてる)環境相の居場所が分からず適切な対応ができなったことが批判されたのは当然である。
2001年には、米海軍潜水艦がハワイ・オアフ島沖で愛媛県立宇和島水産高等学校の練習船「えひめ丸」に衝突沈没させた事故の際、ゴルフをしていた森喜朗(よしろう)首相が、連絡は取れたとしても、ゴルフを続けたのは、問題外で話にならない。
一流のスポーツ選手は、抜き打ちドーピング検査に応じられるよう、四六時中、居場所を所属協会に報告しておくことが義務づけられているという。政治家の公的職務の遂行監視に甘いメディアの存在こそ、「反公益」的である。(同志社大学社会学部教授 渡辺武達(わたなべ・たけさと)/SANKEI EXPRESS)