五輪のこと、パラリンピックのことを本音で語り合う、パラリンピック女子走り幅跳びの佐藤真海(まみ)さん=2014年3月31日、東京都千代田区(大橋純人撮影)【拡大】
【パラリンピアン・ライフ】
8月末、今シーズンの最大の目標として定めていたグランプリ・ファイナルが行われた英バーミンガムへの遠征から戻ってきました。今季は新しい義足を試し、昨年マークした日本記録の更新を狙いましたが、義足に体も技術もなじまず苦戦のシーズンとなりました。
それにしても、大成功を収めた2012年パラリンピック・ロンドン大会のレガシーが残る英国での大会は、最高の“おもてなし”で迎えてくれました。
陸上の五輪レベルの選手たちが出場するダイヤモンドリーグと、私たちパラリンピアンの大会が、同じ日の同じ会場で開催されたのです。スタンドは満員のお客さんで埋まり、センスのいい音楽や選手紹介のアナウンスでスタジアムのボルテージは上がり、選手も観客も誰もが楽しめる雰囲気を演出していました。
子供たちもたくさん観戦に訪れていて、大人と一緒に楽しんでいました。サブトラックでは、オリンピアンもパラリンピアンも関係なく選手たちが最後の調整をしています。五輪選手と車いすの選手が一緒に練習しているような光景です。
会場を訪れて改めて思いました。国際大会の同時開催は、パラリンピック選手やその競技の認知度を広める絶好の機会になります。そして、選手たちにも高いモチベーションが生まれます。