むしろつらかったのは、撮影と同時進行でダイエットや肉体作りに取り組んだこと。さらに、北朝鮮で使われる朝鮮語を違和感なく話せるよう会話の練習にも明け暮れたことで、脳の疲労も毎日ピークに達していたようだ。「韓国と北朝鮮では朝鮮語のアクセントや抑揚の付け方がまるで違います。北朝鮮の朝鮮語はあまり外来語を使わないという特徴もあります。僕はこの作品に全身全霊を込めて臨んだといえるでしょう。アドレナリンが出っぱなしだったのか、撮影では毎日小さなケガを負っても全然痛みを感じませんでした」
パート2を意識させるエンディングも気になるところだ。「映画は商業芸術なので、出資してくださる方がいて初めて作ることができるものです。韓国ではかなり大勢のお客さんがこの作品を見てくれました。でも、さらに多くのお客さんを動員できれば、続編の話もすぐに出たでしょう。もちろん僕は続編の制作を期待しています。もし本作がシリーズ化すれば、間違いなく俳優人生の転換点になった作品だったと断言できます」。9月13日から東京・新宿武蔵野館ほかで全国順次公開。(文:高橋天地(たかくに)/撮影:栗橋隆悦(SANKEI EXPRESS)