染色で差別化
20、30代の若い職人が主力という「YUHAKU(ユハク)」は、一点一点手染め。フランスの老舗ブランドがリサーチに訪れるほどの高い技術によって表現される深い色合いが評価され、生産が追いつかないほどの人気だという。
日本伝統のモチーフを、現代的な美に昇華させたブランドも目立つ。「Tao baroque(タオ バロック)」は、日本の伝統的な社寺建築などの木造装飾や、絵巻物に登場する「雲」の表現などからインスピレーションを得て、「バロック」としてデザインに取り入れている。
京友禅の技法を取り入れて、立体の模様に仕上げた生地を使ったバッグブランド「decobranche(デコブランシェ)」もユニーク。「西欧と同じことをしていても、かないませんから。いかに染色などで日本ならではのものを差別していくかがキーです。もちろん、そのまま和の要素を取り入れただけでは現代のファッションには合わないけれど、うまく融合させています」