日本財団の笹川陽平会長は、プロジェクトをスタートさせるにあたり、「世界でも突出した技術、表現力をもつ文楽の魅力を私たち日本人が知らないのはもったいない」と、その狙いを語った。
国立劇場(東京)や国立文楽劇場(大阪)での上演が多く、「格式が高い」というイメージがあるからか、若い人には「ハードルが高い」との印象を与えているようだ。
プロジェクトのプロデューサー、中村雅之氏は「もとは江戸初期に大阪の町人文化の中で育まれ、小屋掛けと呼ばれる仮設の劇場で上演される庶民の娯楽だった。江戸時代の絵図によると、観客は青空の下でゴザを敷き、飲食も自由という開放的な空間の中でくつろぎながら楽しんでいたことがわかる。こうした空間を再現することで、娯楽としての文楽に立ち返り、改めて価値を再認識してもらいたい」と、コンセプトを語った。