国土交通省中部地方整備局が設置したカメラは、南側斜面を噴煙が3キロ以上にわたり流れる様子を記録。火砕流が起きたかについて、気象庁は「可能性はあるが、高温なのか確認できていないので分からない」とした。
下山した登山者によると、突然、ドカンと大きな音がし、火山灰とともに、周囲に直径1メートルぐらいの大きさの石が飛んできた。もう一度、「ドカン」という音が鳴り、今度は軽トラック大の石が飛んできたという。石は地面にぶつかって割れ、破片が四方八方に飛び散った。「もうダメだと思った」と話した。
また9合目にある「五の池小屋」の女性スタッフによると、正午前に「ゴロゴロ」「ブクブク」という聞いたことがない音がして、灰が降り始めた。小屋の周りには灰が降り積もり、息苦しいほどだという。
百名山、観光客多く
御嶽山では今月中旬、火山性地震が一日に数十回観測され、気象庁は16日に「2007年に小規模な噴火が発生した火口やその付近に影響する程度の火山灰は噴出する可能性がある」とする情報を発表した。警戒レベルを引き上げなかったことについて、「噴火の前兆と判断することは難しかった」と説明した。