中国・香港【拡大】
今回の大規模な抗議行動は、直接的には、2017年の長官選で「1人1票の普通選挙」の制度改革をめぐり、管轄権をもつ全人代常務委員会が8月31日、立候補認定段階で民主派の排除を決めたことが引き金となった。香港民主派はこれを「ニセの普通選挙」と呼んで拒否する構え。一方、中国側は、拒否されれば間接選挙を続けると“ゼロ回答”を突きつけている。
反中感情と香港人の誇り
この対立の底辺にあるのは、中国本土での人権侵害に対する嫌悪感や、本土からの傍若無人な観光客と香港地元住民の間の摩擦などから反中感情が渦巻いていることがある。さらに英国領時代から成熟した民主社会を生きてきた香港人の誇りが民主派の急進化に拍車を掛けた。
これに対し、習政権には、香港民主化の進展を許すと、中国本土の各地でくすぶる反体制勢力や民族運動に飛び火しかねない、との警戒がある。