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「優しく勝つ」から優勝 萩原智子 (3/4ページ)

2014.9.29 13:30

シドニー五輪の水泳女子200メートル背泳ぎ決勝で、3位に入り銅メダルを獲得した中尾美樹さん(左)は、筆者(萩原智子さん)から祝福を受け、涙があふれた=2000年9月22日、オーストラリア・シドニー(川村寧撮影)

シドニー五輪の水泳女子200メートル背泳ぎ決勝で、3位に入り銅メダルを獲得した中尾美樹さん(左)は、筆者(萩原智子さん)から祝福を受け、涙があふれた=2000年9月22日、オーストラリア・シドニー(川村寧撮影)【拡大】

  • 【笑顔のアスリート学】萩原智子さん。1980年4月13日、山梨県生まれ。身長178センチの大型スイマーとして、2000年シドニー五輪女子200メートル背泳ぎ4位、女子200メートル個人メドレーで8位入賞。02年の日本選手権で史上初の4冠達成。04年にいったん現役引退し、09年に復帰。子宮内膜症、卵巣嚢腫(のうしゅ)の手術を乗り越え、現在は講演、水泳教室やキャスターなどの仕事をこなす=2007年7月17日(提供写真)

 表彰式で中尾さんの優しさが身に染みた。それと同時に、ずっと気になってきた「優勝」の意味が理解できた。優れている人が勝つという意味で使われることが一般的だが、私の中で「優勝」とは、「優しく勝つ」とも考えることができるようになった。だから中尾さんは、あの200メートル背泳ぎで優勝したのだと。

 もちろん勝負の世界。優しさだけでは勝てない。しかし優しさと強さを兼ね備えた人だったからこそ、頂点に立てたのではないだろうか。私は今でもそう思っている。人に優しくできるのは、自分自身に強い信念があるから。だからこそ、人に優しくできるのだと私は信じている。

 結果は目に見えて、形として残る。しかし優しさというものは目で見ることはできない。だからこそ、自分の心の中に深く刻まれる。私はスポーツから、真の優しさを教えてもらった。どんな世界でも、頂点を極めるには相当な努力と精神力がいる。そしてそれと同時に、人間として大切な優しさも重要なのだと痛感している。

人の優しさ、これは本当に素晴らしい

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