「今回は実験的な作品」と話す、演出家のケラリーノ・サンドロヴィッチさん。大ファンというウディ・アレンを描いたシャツを着て=2014年9月9日、東京都世田谷区(藤沢志穂子撮影)【拡大】
キャスティングは「直感と縁で決めた」。女優の鈴木杏(あん、27)とお笑いコンビのかもめんたるがケラリーノ作品に初参加。OL役の鈴木は「『この人どういう人?』って思われそうな難しい役」。かもめんたるの岩崎う大(36)と槙尾ユウスケ(33)は社員役で本格的な演劇に初挑戦。「岩崎君は何かやらかしそうで結局やらない役で、その気配は十分。2人とも奇妙な味わいがある」
全体に通じるのは、社会の片隅で生きる小市民たちへのエール。「こんな風に生きている人を書いてみた。それでも生きていかなきゃいけない。頑張って生きていこうと思ってもらえれば」
50歳を迎え、いろいろなことに思いをはせるようになった。「僕の父も祖父も50代で亡くなった。仮に『あと10年』として、その間に何ができるかを考えたら、どんなにお客さんが喜んでくれるとしても、いままでやってきたことの二番煎じはしたくない。失敗してもいいから、やっていないことをやりたい」