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【野口裕之の軍事情勢】「空の腹切り」「肉攻」に学ぶ対露戦略 (5/7ページ)

2014.10.6 06:00

北方領土の国後島に配備されたロシア軍のT80型戦車。「力でしか現状変更しない国」と外交決着を図るには、畏怖させる覚悟だけでも示す必要がある=2011年2月19日(提供写真)

北方領土の国後島に配備されたロシア軍のT80型戦車。「力でしか現状変更しない国」と外交決着を図るには、畏怖させる覚悟だけでも示す必要がある=2011年2月19日(提供写真)【拡大】

 ソ聯軍将兵は意気地がない。戦車に守られて、160万もの大軍で滿洲や北方領土などに奇襲攻撃したにもかかわらず、各地で帝國陸軍の猛反攻に遭い、恐ろしくて逃げた者は少なくなかった。そもそも露帝國→ソ聯軍の将兵は日露戦争(1904~05年)やノモンハン事件(39年)における帝國陸海軍の精強振りがDNAに染み付いている。雲霞のごとき大軍投入は、恐怖の産物といえた。

 爆雷ごと戦車に体当たり

 数ある激烈な防衛戦の中で、陸軍石頭予備士官学校の幹部候補生ら3600名が行った《対戦車肉薄攻撃=肉攻》は、後の世に伝え継ぐべき戦史であり、民族史だと考える。小欄は、内920名が48時間を戦い抜き、600~700名が散華した磨刀石方面での戦闘を記す。

 戦況悪化に伴い、關東軍の戦力は逐次南方戦線に転用され兵器・弾薬は実(まこと)に貧弱。「主力兵器」は工事用ダイナマイトをランドセル大に束ねた急造爆雷に決まる。幹部候補生は爆雷を抱え、小さな壕=タコツボで待ち受ける。

左翼や戦後の敗戦史観教育にどっぷりと汚染された日本人は嫌悪感を抱く

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