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【野口裕之の軍事情勢】御嶽山でも大活躍する自衛隊の「ハラハラ・イライラ哀史」 (4/5ページ)

2014.10.13 08:00

 1995年の阪神・淡路大震災でも、反軍思想を抱く知事が自衛隊派遣要請に逡巡し、現在では数分で行う派遣要請が4時間以上もかかった-とも言われる。

 そもそも、自衛隊の力を借りる発想自体なく、自衛隊との本格的防災訓練も怠り、派遣要請手順すら知悉していなかった。米海軍が物資輸送や病院船、シャワー付き仮設住宅に活用すべく空母の神戸港派遣を申し出たが、日本社会党の村山富市首相(90)が拒絶した。

 保健所員の仮設浴場査察

 この種の「人災」は、災害の度突出した実力を披露する自衛隊の権限が強化されるに従い逓減。「反軍首長」も、自衛隊に「ファースト・イン/ラスト・アウト」を求めるに至る。もはや笑い話になった逸話も多い。例えば陸自施設部隊=工兵や海自護衛艦が被災者向けに設ける仮設浴場。阪神・淡路大震災では保健所員が跳んできた。

 「(銭湯営業の前提である)検査に向けた公衆浴場法に沿い届け出をしましたか?」

 「……」

 現場指揮官は保健所員をにらみつけた。すると「何を言いたいかは分かっています。ですが役目柄…」とうつむいた、という。

大きな危機において…

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