≪反対派と小競り合い 観光業界など反発も≫
民主的な選挙の実施を求める抗議デモが続く香港で13日午後、道路の占拠中止とデモ解散を求める約1000人の集団が、民主派の学生らが座り込みを続けている政府庁舎付近のアドミラリティ(金鐘)の路上に集結し、激しい口調で抗議した。反対派の一部はバリケードを撤去しようとして学生らと小競り合いになったが、警戒にあたっていた警官隊に引き離された。これに先立ち、香港警察はデモ隊の少ない地区でバリケードを撤去し、一部で車両の通行を復活させた。
抗議デモの開始から2週間を超え、デモ隊への圧力が日増しに高まっている。
抗議のクラクション
反対派の多くは、同じ型の白いマスクやサングラスで顔を隠していたほか、同じデザインのプラカードを手にしていた。親中派の市民団体が動員し、組織化した集団の可能性がある。学生らが、「(反対派は)黒社会(暴力団)の関係者じゃないのか」と叫び、これに反対派が「おまえらには関係ない」とすごむ場面もあった。
また、13日には金鐘の幹線道路に約30台のタクシーが集まって一斉にクラクションを鳴らし、デモ隊に抗議した。親中派以外にも、デモの影響で中国本土からの観光客が減ったとして旅行会社が民主派団体を相手取って損害賠償を求める裁判を起こす意向を決めるなど、抗議デモへの反発が出てきている。