「天国の洞窟」の入場券売り場からカートで移動して520段の階段を上る。さらに入口から300段下るとそこには別世界が広がる=2014年8月26日、ベトナム・クアンビン省フォンニャケバン国立公園(佐藤良一さん撮影)【拡大】
前方には巨大な石柱が斜めにそそり立っている。数億年かけて徐々に大きくなった自らの重みに耐えかね、天井から落ちてきたのだろう。それとも積み上がった石筍が崩れたのだろうか。それもまたゆっくりと地底と同化していく。
≪数億年かけ生成された幻想世界≫
「天国の洞窟」の前に、世界遺産エリアにある「フォンニャ洞窟」と「ティエンソン洞窟」を訪れた。フォンニャは「風の牙」、ティエンソンは「仙人山」という意味だ。
木製のボートでソン川を進む。中州に放牧された水牛、肥料用の水草を取る地元民などのどかな景色が左右に広がる。30分ほどで岩壁にぽっかりと空いたフォンニャ洞窟の入り口が現れた。遊園地のアトラクションのように、ボートのまま洞窟へ入っていく。見学できるのは1.5キロほどだ。15世紀に発見されたこの洞窟は、ベトナム戦争では武器倉庫として使用したという。
ボートを降りて数十分ほど山を登った後、さらに奥にあるティエンソン洞窟の入り口に到着。暗闇に向かってどこまでも階段が続いていく。複雑に入り組んだ穴が縦方向にぱっくりと空いていた。