阿部知事は「これまでは人命救助優先で取り組んできたが、(観光関係者らの)皆さんも被災者だ。御嶽山と共生していくために、一過性でない取り組みを実行していきたい」と話した。
敷地の一部が入山規制区域に入っている王滝村のスキー場「おんたけ2240」は、今シーズンの営業の見通しが立っていない。例年なら慌ただしく従業員らがオープンの準備に動き回る時期だが、今は「通行止」の看板が掲げられ、閑散としている。
運営会社の栗屋文則総支配人は「再び噴火があったときに避難をどうするのか、という問題も考えないと営業はできない」と厳しい表情を浮かべた。
従業員は「噴石や火山灰の影響もないのに…。営業できると信じ、できる限りの準備をするしかない」と漏らす。
王滝村は就業人口の7割が観光関連の仕事に携わる。おんたけ2240は村唯一のスキー場で、人口約860人の村に昨シーズンは約6万8000人の集客をもたらした。村おこし推進課の大家親課長は「休業が長引けば、村民の暮らしが不安定になる」と話す。